個人再生をすると、借金を大きく減らしてもらうことができるので、返済が楽になります。

 

サラ金などで多くの借金がかさんでいても、個人再生によって生活を建て直すことができるケースも多いです。

 

しかし、個人再生をするときには、厳しい収入要件があると言われています。具体的には、どのくらいの収入が必要なのでしょうか?

 

今回は、個人再生をするときに必要な収入について、解説します。

 

 

個人再生では、手続き後の返済のために収入が必要となる

個人再生をすると、借金を減額してもらえることが大きなメリットとなります。

 

また、住宅ローンがあっても家を守りながら借金を減額出来るメリットがあるので、多くの人が個人再生を利用して、借金問題を解決しています。

 

ただ、個人再生をすると、手続き後に返済が残ります。個人再生では、借金を減らしてもらうことはできても、完全になくしてもらえるわけではないからです。

 

そこで、手続き後の返済を確実に行えるだけの収入が必要になります。

 

 

手続き後の返済額と返済期間について

個人再生後の返済額

 

それでは、個人再生手続き後の返済額は、どのくらいになるのでしょうか?

 

これについては、もともとの借金がどのくらいあったかによって異なります。

 

個人再生では、もともとの借金額と債務者の財産の額によって、手続き後の借金返済額が変わってきます。

 

借金額が大きい人は、手続き後の返済額も大きくなります。

 

たとえば、もともと500万円の借金がある人は、特に財産が無い場合、最大100万円にまで借金を減額してもらうことができます。

 

個人再生の借金返済期間は、原則として3年なので、この場合、100万円を3年間で支払う計算になります。

 

毎月の返済額は、100万円÷36ヶ月=28000円弱になります。

 

 

個人再生後の返済期間

個人再生後の支払期間は原則的には3年間ですが、それがどうしても苦しい場合には、5年にまで延ばしてもらうことができます。

 

個人再生後の返済額は、ケースによってかなり変わってきますが、計算するときには、

 

支払いが必要になる借金残高を、返済期間で割り算することによって計算できます。

 

 

個人再生で必要な収入はどのくらい?

それでは、個人再生をしたい場合にはどのくらいの収入が必要になるのでしょうか?

 

この場合、手続き後の返済が確実にできるだけの収入が必要です。

 

たとえば、先ほどの500万円の借金が100万円になる人の例では、手続き後の返済額が毎月28000円弱です。

 

そこで、最低でも月々3万円程度の余剰が発生するだけの収入が必要です。

 

このとき重要なのは、「余剰」が必要だということです。

 

収入が高くても、毎月の生活で全部使い切って3万円以上の余剰がないと、収入要件を満たしません。

 

反対に、収入自体は多くなくても、3万円以上のあまりが確実に出るなら、収入要件は満たされます。

 

たとえば、月々の収入が18万円でも、生活費が13万円で済んでいて、毎月5万円あまっているなら収入要件を満たします。

 

反対に、月収が25万円でも、家族がいて生活費に24万円かかっているなら、毎月1万円しかあまらないので収入要件を満たさないことになります。

 

さらに、個人再生では、ある程度安定して収入を得ていることも必要です。

 

突発的に高収入を得ることがあっても、毎月の収入はほとんどない、というような仕事の場合には、個人再生が難しくなる場合があります。

 

 

高額な収入が必要になるケース

個人再生で高額な収入が必要になるケースは、どのような場合でしょうか?

 

これについては、やはり多くの返済が残るケースです。中でも、住宅資金特別条項を利用する場合には注意が必要です。

 

住宅資金特別条項とは、住宅ローンがあるときに、住宅ローンの支払は継続したまま、他の借金だけを減額してもらう特則です。

 

住宅ローンがあっても家を守れるので大変人気がある制度ですが、これを利用すると、収入要件がかなり厳しくなることがあります。

 

住宅資金特別条項を利用すると、手続き後に一般債権者への支払いだけではなく、住宅ローンの支払も必要になるからです。

 

そして、住宅ローンは減額されないので、全額の支払いが必要です。

 

たとえば、住宅ローンの金額が10万円で一般債権者への支払いが3万円なら、毎月13万円の余剰がないと、個人再生ができないことになります。

 

もちろん、家賃支払いが無いので、その分をローン支払いに宛てることができる(住居費としては変わらない)ということも言えますが、

 

それでも住宅資金特別条項を利用しない場合よりも支払い額が大きくなることが多いので、良く覚えておきましょう。

 

 

収入が比較的低額でも良いケース

反対に、収入が比較的低額でも個人再生できるのは、どのような場合なのかを見てみましょう。

 

これについては、もともとの借金が少なく、財産もほとんどないケースで、なおかつ住宅資金特別条項を利用しない場合です。

 

個人再生では、借金の減額の限度が100万円となっているので、500万円以下(100万以上)の借金がある場合には、一律で100万円にまで借金が減額されます。

 

ただ、財産があるとその分は支払をしないといけないので、100万円以上の財産があると、支払い額が100万円を超えます。

 

そこで、借金の額が500万円以下で、財産が100万円以下の場合には、借金が100万円にまで減額されます。

 

また、住宅資金特別条項を利用しないなら、住宅ローンの支払いも不要です。

 

この場合、月々3万円程度の余剰があれば個人再生を利用できるので、収入要件としてはかなり緩くなります。

 

収入が低い人や、ある程度不安定な人でも再生計画の認可を受けやすいでしょう。

 

 

個人再生を利用しやすい人

それでは、個人再生を利用しやすい人はどのような人なのか、見てみましょう。

 

それは、サラリーマンや公務員などの給与所得者です。

 

これらの人は、ある程度収入も保証されますし安定しているので、個人再生後の支払いを確実に続けやすいです。

 

個人再生には小規模個人再生と給与所得者等再生という2つの手続きがあり、給与所得者等再生というのは、

 

サラリーマンや公務員などの給与所得者だけが利用できる特別な個人再生手続きです。

 

この場合、再生計画案の認可のために、債権者の同意が要らなくなるなど要件が緩和されています。

 

それは、サラリーマンや公務員の場合、手続き後の返済を確実に続けやすいことがその根拠となっています。

 

 

個人再生を利用できる人

特に個人再生を利用しやすいというわけではありませんが、個人再生を利用できる人がいます。それは、個人事業者です。

 

ある程度収入が安定している個人事業者なら、小規模個人再生であれば問題なく利用できます。

 

また、派遣や契約社員などの非正規雇用の労働者であってもある程度の収入額があって実績があったら個人再生ができるケースはありますし、

 

年金生活であっても、収入が足りていたら個人再生を利用できる可能性があります。

 

 

個人再生を利用しにくい(できない)人

反対に、個人再生を利用しにくいのは、どのような人なのでしょうか?

 

これについては、収入が少なすぎる人やない人です。

 

たとえば、アルバイトやパートで収入が少ない人は、個人再生後の支払いが出来ないので、個人再生を利用できない可能性が高いです。

 

無職無収入の人も個人再生を利用できません。

 

専業主婦の場合には、夫の収入から返済ができるので、任意整理であれば利用することができますが、

 

個人再生の場合には、自分自身の収入が要求されるので、利用することができません。

 

このように、個人再生ができるかできないかについては、ケースバイケースの判断が必要です。

 

 

収入が足りないとどうなるのか?

個人再生で収入が足りない場合には、個人再生手続きが進まなくなります。

 

まず、支払いができないことが明らかな場合には、申立をしても手続きが開始せず、棄却されてしまうことがあります。

 

また、個人再生の手続き中に支払いが出来ないことが明らかになったら、手続きが廃止されることもありますし、

 

再生計画通りの返済ができないことが明らかなら、再生計画は不認可になってしまいます。

 

このように、個人再生を成功させるには、収入要件を満たすことが非常に重要です。

 

自分では適切に判断できないことも多いので、個人再生で自分の収入が足りるかどうかがわからないときには、

 

一度債務整理に強い弁護士に相談してみることをおすすめします。

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